世の中の常識が変わる時

いったいどの様な仕組みで人々の意識と行動は変わるというのだろうか。
そんな日常の疑問をしっかりと応えてくれる社会学者がいる。

海岸線に漂着する無数の家庭ごみ
海岸線に漂着する無数の家庭ごみ(千葉県)

常に変化し続ける世の中は今まさに「環境問題への意識改革」が私たちに求められている。

プラスチックごみが蔓延し、気候変動、温暖化、さまざまな環境問題が取り沙汰され、私たちのライフスタイルは便利さを追求し過ぎた代償を払えきれないほど地球を汚染し続けている。

その問題をいち早い段階から気づいている人々はいったいどの様なアクションを起こしているのだろうか。

そして今後私たちのライフスタイルが変化を遂げていく過程を
「イノベーションの普及」著者である社会学者エベレット・ロジャースの研究を理解することで私たちに希望を見出してくれる。[st-midasibox title=”イノベーションの普及” fontawesome=”” bordercolor=”” color=”” bgcolor=”” borderwidth=”” borderradius=”” titleweight=”bold” myclass=””]

世の中に何か新しい行動や商品が広がる時

人々は次の5つに分類される。

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①「イノベーター(Innovator )」

まず周囲の評判など気にせず早速取り組みだす

新しい物好きで時に変わり者視されるが冒険をいとわない人たち

社会に2~3%

②アーリーアダプター(Early Adapter)

イノベーターの動きを見て早い段階でその可能性を評価する

社会常識を踏まえつつノリがよくて進取の気性に富む人たち

社会に13%~14%

③アーリーマジョリティ(Early majority)

この人たちの行動を受けて動きだす

比較的慎重でアーリーアダプターに相談するなどして追随する人たち

世の中の3人に1人。34%

④レイトマジョリティ(Late majority)

新しい動きを理解しつつも仲間の圧力がないと動き出さない多勢順応型の人たち

同じく34%

⑤ラガード(Laggard・ノロマの意味)

変化を好まず最後までなかなか行動を変えない

伝統志向が強い人々は16%


何か新しい取り組みをしようとする時はイノベーターはいつも孤独である。

目の前に取り返しのつかないことが起きるまで
人は往々にして気づかないことも行動科学で判明している。

自分が感じたことを貫いてくその誠実さはきっとこの世の中に素晴らしい力を与えてくれる。

 

今私たちは環境問題に対する行動を起こすことが急務である。

 

残された時間はあと10年。

 

一人ひとりの意識改革、行動改革が求められる。

 

 

参考文献

・著者:エベレット・ロジャース、訳者:三藤利雄(2007)「イノベーションの普及」翔泳社
・早瀬昇・水谷綾・永井美佳・岡村こず恵 他(2011)テキスト市民活動論[第二版]ーボランティア・NPOの実践から学ぶー社会福祉法人 大阪ボランティア協会

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ごみ拾いが日常。だけには留まらない。

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